非抑圧的「政治」の再生へ
70年代の経験と「国家の死滅」論の陥穽
著 者 倉田 洋
B6判・297頁
発行日 1991年4月10日
発行元 新世出版同人
◇現在連絡先不明
◇連帯社の取扱い不明(頼めば取扱ってくれるかな)
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目 次
はじめに……1
一 「疎外ではない政治」の領域……15
二 「社会主義のもとでの矛盾」の承認……18
三 「物の管理」論の批判……26
第一章 新たな共同性と「政治」……33
一 共同性の危機と「政治」への邂逅……34
二 「政治の止揚」論の陥穽……47
1 共産主義は「人間的な社会の形姿」ではない……48
2 「実在的共同体」とは何か……53
3 「政治」の疎外形態への批判のしかた……63
三 本来的な「政治」の領域について……66
1 「政治」を「否定」「追放」しうるか……67
2 「真の普遍的な定在」としての「政治的定在」……71
3 『経哲草稿』における「政治」の位置……79
四 「政治」の「正当な機能」をはらんだ共同性へ……88
第二章 「政治の死滅」と抑圧的「共同性」……95
一 抑圧的「政治」の経験がわれわれに課したもの……96
二 ボルシェヴィキ「革命政治」の公的規制力と「抑圧性」……104
1 ボルシェヴィキ党党内論争の対立性格……107
2 「分派禁止」決議の評価について……121
3 「レーニン最後の闘争」がはらんだジレンマ……136
三 スターリン政治思想の特殊な抑圧性……148
1 「党内民主主義論争」の問題輪郭……151
2 「客観的には」論の機能変化……164
3 擬似的政治空間としての「党内民主主義」……175
四 反対派敗北の思想的要因……198
第三章 「国家の死滅」論が欠落しているもの……215
一 「国家の死滅」論そのものが問われている!……216
二 レーニン「プロレタリア民主主義」論について……225
1 「半国家」「非政治的国家」論の意義と問題性……225
2 「プロレタリア民主主義」論の非解放性……242
三 「共産主義社会の将来の国家制度」とは何か?<-2>−−マルクスの非抑圧的「政治」論……250
四 「政治生活」の擁護<-2>−−ローザ『ロシア革命論』について……259
五 ボルシェヴィキ政治理論の新たな相貌<-2>−−トロツキー、ブハーリンの「民主主義」批判……271
六 「非抑圧的『政治』」概念の再生へ……293